絵を描くのに時間がかかる。
もっと作品を増やしたい。
こんなふうに思われている絵描きさんは多いのではないでしょうか。
とくに展覧会などに出品する際はまとまった作品数が必要になったりしますよね。
私自身、絵を描いていてなかなか作品が描き終わらず焦ったりすることもよくあります。
絵を描くのは時間がかかるものですが、少しの工夫で早く仕上げることができたりもします。
数ある画材の中でもアクリル絵具は短時間で絵具が乾きやすいので作品を増やしやすいと思います。
そこで今回はアクリル画を描く枚数を増やす方法についてお話していきます。
アクリル画を描く枚数を増やすには?
ここからは、アクリル画を描く枚数を増やすコツを紹介します。
①過去に描いた絵を少しアレンジする
1つ目は「過去に描いた絵を少しアレンジする」ことです。
何もないゼロの状態から描くのはそれなりに時間がかかりますよね。
そこで過去に描いた絵を少し変えて描いてみるのです。
具体的には、
- 絵の一部を別のモチーフに変える
- 背景の色を変える
- サイズを大きくしたり小さくしたりする
- 構図を変える
こんな感じで部分的にアレンジしてみます。
少し変えるだけでも雰囲気はちがってみえたり、新鮮な感じがしたりするね。
例えば、こちらの絵をアレンジするとしたら、
- ゾウさんだけをクローズアップして描いてみる
- 海や夜空を昼間のような色にしてみる
- 洋服の色や柄を変える
- 大きなおつきさまを付け加える
みたいな感じですね。
絵を販売する人は、絵が売れたらこんなふうにして作品数を増やしていくといいかもしれません。
②小さめの絵を中心に描きためる
2つ目は、「小さめの絵を中心に描きためる」ことです。
大きいサイズの絵を仕上げるにはけっこうな時間がかかりますよね。
もちろん小さい絵も密度があがると時間はかかるものですが、小さめの絵の方が枚数は描きやすいと思います。
個人的には、10㎝角、15㎝角、F0、F3、A5、B5辺りが作品を増やしたいときによく描くサイズですね。
▲この絵はすべて10㎝角のキャンバスに描いています。
絵を展示販売する人は、大きい絵よりも小さめの絵を飾ることが多いのではないかと思うのでその点も小さい絵をコツコツ増やしていくといいのかなと思います。
10号、15号以上の大きいサイズの絵は小さい絵と同時進行で描いていくとじっくり時間をかけて描けそうですね。
③同時に複数の絵を描き進める
3つ目は「同時に複数の絵を描き進める」ことですね。
アクリル絵具の魅力は絵具が乾きやすいことかなと思います。
アクリル絵具と見た感じが似ている油絵の場合は、乾くまで数日待たないと下の絵の具がくずれてしまったりすることもあります。
でもアクリル絵具の場合は、乾くのが早いので待ち時間がほとんどないんですよね。
そのぶん複数の絵を同時に描き進めることもできます。
5枚、6枚くらい同時に描くようにしていくと枚数も増やしやすくなると思います。
④好きな絵のエッセンスを抽出する
4つ目は「好きな絵のエッセンスを抽出する」というものです。
絵が好きな人は、
こういう雰囲気の絵が好き、こんな世界を描きたいというような自分の好みやイメージするものがあると思います。
全く何も見ずに絵を描くことはむずかしいですよね。
そこで自分の好きな作品、作風の絵のどの部分がいいと感じたのか、惹かれたのかを紙にメモしてそのエッセンスを自分の作品に取り込む。
こんな形で制作していくといいらしいです。
この話は尊敬する画家さんから教えていただきました。
でも、好きな絵やピンとくる作品はどうしたら見つかるのか。。
これは「ピンタレスト」というアプリでいろんな絵や写真を見ることをおすすめします。
海外の画家さんの絵や建築、風景などがたくさん見られるので何かいいアイデアが生まれるかもしれません。
⑤エスキースを描いてから本番を描き始める
5つ目は「エスキースを描いてから本番を描き始める」ことですね。
私は最初から完成図をイメージしてそのとおりに描くのが苦手なほうです。
なのでこれまであまりエスキースをしっかり描いてから本番を描くということをしてこなかったんですよね。
描いたとしても絵具をのせているうちにどんどん変わっていったりしてしまうことがほとんどでした。
描いている途中で悩んだり、筆が止まることが多いので一枚仕上げるまでに時間もかかります。
ですがそれも必要な過程なのかもしれません。
でも、ある程度エスキースで少しでもイメージしておくと描きやすいと思います。
⑥背景にとりあえず色をのせる
6つ目は「背景にとりあえず色をのせる」という部分です。
真っ白なキャンバスのままだと緊張してしまうので、何かしら色をのせてみます。
特にアクリル画を描く際は下地にいろんな工夫ができそうですよね。
たとえば、
- 色付きのジェッソで下地をつくる
- モデリングペーストで模様をつくる
- ナイフで凹凸をつくる
こんな感じで下地を工夫してみるとおもしろいアイデアが浮かぶかもしれません。
私はキャンバスやパネルに絵を描くとき、こんなふうに作ったりすることも多いです。
このカメさんの絵は、甲羅の部分にモデリングペーストをのせて、模様をつくっています。
絵を描くときはじっくり時間をかけることも大切
これまで絵の枚数を増やすコツについてお話してきました。
展示会などで締め切りがある場合は、時間配分などを考えることも大切ですが、じっくり時間をかけるからこそいい絵になることも多いと思います。
それは新しい雰囲気の絵を描くときはとくにそうかもしれません。
絵のスタイルによって描き方も変わると思うのでじっくり時間をかけて自分に合った描き方や表現方法を模索する時間も大切なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、アクリル画を描く枚数を増やす方法について紹介しました。
絵の描き方はいろいろあるので自分に合うものを試してみるといいかもしれません。
この記事が何か参考になればうれしいです。
では今日はこのくらいに。
よい一日をお過ごしください。
コメント