【無名画家】初めて個展を開催して思ったこと

画家活動




まゆ
まゆ

こんにちは、絵描きのまゆです。主にアクリル絵具で絵を描いています。


先日初めて個展を開催しました。

グループ展には何度か出展したことがあったのですが、個展は初めてだったので緊張しつつも貴重な時間を過ごすことができました。

今回は、個展をしてみて思ったことや学んだことを備忘録として書いておこうと思います。

これから個展をしてみたいと思っている方の参考になればうれしいです。



無名の画家が個展をしようと思ったきっかけ

アクリル絵具で描いた作品



まずは私のような無名の画家が個展をしようと思ったきっかけを紹介します。

それが以下の3つです。

そんなにはっきりした理由ではないのですが、ちょうどいいタイミングだったのかなと思います。


  1. 初めての個展にちょうどいい会場と出会ったから
  2. 描きためた作品が数十点手元にあるから
  3. 一度個展をする経験をしたかったから










①初めての個展にちょうどいい会場と出会ったから

初めての個展はどんな会場がいいのかな。



私が初個展をすることになった会場は地方の地元にあるギャラリーでした。

そのギャラリーを知ったのは新聞記事がきっかけで、たまたま気になる個展の情報があったので行ってみました。

実際に見に行ってみると、主要な駅からも近くアクセスも良く、人通りのある場所でした。

貸しギャラリーで利用料を払えば借りられるようで。

お店の前に出展募集中のポスターもあったので初めて個展するのにちょうどいいのではないかと思い、ここで個展を開催することにしました。








②描きためた作品が数十点手元にあるから


個展をするには大体25点~30点ほど作品数が必要だったりします。

短い期間でそれだけの絵を仕上げるのはなかなかむずかしいですが、私は過去に描いた絵も併せてそのくらいの点数は用意できそうだったのでタイミングもよかったのかなと思います。

予約して半年後くらいにやってみようということになりました。







③一度個展をする経験をしたかったから


過去に地元でグループ展には何度か参加させてもらったことはあったのですが、個展はなかなか

ハードルが高く。。

でも、何度も個展をされているベテランの作家さんが「個展はグループ展とはまた違って大変だけど、その分得るものもすごく多いよ」というお話を聞いて、まずは一度経験してみようと心の中で思うようになりました。

初めてなのできっと失敗もするだろうし、恥をかくこともあるかもしれない、、

でも、それはきっと学びになるはず。

そんな気持ちで個展をすることにしました。







初めて個展をして思ったこと、学んだこと

こちらの絵は初個展で好印象だった作品です。


ここからは、初めて個展をして思ったことや学んだことをお話していきます。


初個展で思ったこと、学んだこと
  1. 額はつけるか、つけないかの疑問
  2. 在廊してみると学びが多い
  3. 絵に完璧さはなくてもいい
  4. お客様の感想が制作のヒントになる
  5. 人見知りで接客が不安
  6. どうしたら楽しんでもらえるかの工夫
  7. ファンになってもらうことは超重要
  8. 集客力を身につけることの必要性











①額はつけるか、つけないかの疑問


展示準備の段階ですが、絵に額をつけるか、つけないかで悩む人は多いのではないでしょうか。

これはギャラリーによって変わる部分でもありますよね。

私が個展をしたときはすべて額装しました。


額装した様子。



額をつけることにした理由は、近々別のギャラリーで展覧会をさせていただくことになり、そちらでは額装を必要だったことと額装することによって作品の見栄えがガラッと変わることを以前のグループ展等で実感していたからです。


ただ、これは絵の雰囲気やどんな支持体に描いているか、という部分によっても変わりますよね。

たとえば、キャンバスなどに直接絵を描いていて側面まで描いているという場合は額をつけなくてもそのまま壁に飾って楽しめます。

でも、薄い紙に描いている場合はデッサン額などに入れないと飾れないのでその場合は額装したほうがよかったりしますよね。

私はグループ展等でお世話になっているギャラリーのオーナーさんから「額装を工夫するだけで絵の見え方が変わるし、こだわるのも面白いよ~」というお話を聞く機会があり、自分でも額を選ぶのが楽しかったので自分の絵に額をつけることをしています。









②在廊してみると学びが多い


会場によっては在廊するかしないかは自由だったりします。

私の場合は、毎日在廊しなくてもいいところでした。

ですが、絵を見てくれる人の反応や感想などが聴ける機会なのでできるだけ在廊してみました。

自宅から遠いとなかなかむずかしいですが。。


やっぱりその場にいることで得られるものは多かったです。


具体的には、

  • 絵のどの部分に興味を持ってもらえたかがわかる
  • どんな絵に人気があるのか知ることができる
  • もっとこうしたらいいかもという反省点も把握しやすい
  • お客様と接する機会が持てる

もっとあると思いますが、こんな感じですね。

自分で描いているときに思ったこととまた違った反応があるので、それは新鮮な体験でした。








③絵に完璧さはなくてもいい


「自分の絵はまだまだだ、個展を開けるほどじゃない」

そう思われる方もいるかもしれません。

でも、絵を見る人にとってはもうそのままで十分だったりします。


もちろん技術があればそれだけ自分の描きたい絵をより表現しやすくなると思います。

しかし、絵は描きながら上達するもの。

一枚完成したらとりあえず人の目に触れる場所に置いておく

これってとても大事なことです。

自分ではまだまだと思っても、人に見てもらって「あ、いい絵だね」と言ってもらえるならどんどん外に出していくことで得られることがあります。

私も自分の絵はまだまだと思っていたとき人から「すごく素敵ですね、一目で気に入りました」と言ってくれる人と出会ったりしたことで少しずつ絵を見てもらえる場所に出すことを始めました。









④お客様の感想が制作のヒントになる


在廊していると、見てくれる人がいろんな気持ち、感想を話してくれたりします。

たとえば私の場合は、小人や動物をモチーフに色彩豊かなファンタジー世界を描いています。

なので「一つ一つの絵に物語がありそう、絵本は描かないの?」といった言葉をいただいたり、色彩については「赤い絵はなんだか惹かれる、色鮮やかで見ていて楽しい」と言っていただいたりします。


展示風景~




そこには自分の感覚と似た部分や自分では気づかなかった視点などもあり、新しく制作するときのヒントになります。


とくに赤を使った絵は気に入ってくださる方も多く、どこか一部に赤を使ってみたり、オレンジっぽい赤、ピンクっぽい赤などいろいろ試して描いたりしています。

また、自分ではこの絵はイマイチかなと思っても、実際飾って見ていただくと「すごくいい」と言ってもらえることもあり、それが新鮮です。

描きこみが少ないかも?と思ってもむしろ密度が少ない部分があることで空間に広がりを感じられたりします。

それは自分ではなかなか気づきにくいんですよね。







⑤人見知りで接客が不安


個展ではどう接客したらいいの?

そんな疑問や不安を持たれる人もきっと多いのかなと思います。



私自身かなりの人見知りで、人と話すのは苦手なほうです。

なので初めての個展ではどう接客したらいいのか、いろいろと不安でした。


でも、ある画家さんのブログで「絵描きは絵を描くことがメインなので、接客はうまくなくてもいいし、自然体で笑顔でいたらいい」そんな言葉を読んで少し安心したのです。


また、絵の展示という場所では絵を見て楽しんでもらう場所でムリに話をしなくてもいいのではないかとも感じます。

でも、やっぱり不安なのであらかじめこんな質問があるかもというのを予想して聞かれたら答えられるような質問リストを作っておくといいと思います。

やっぱり質問から会話が生まれることがよくあるので考えておくと安心ですよね。


▼実際にお客様からいただいた質問を以下の記事で紹介しています。よかったらご覧ください。











⑥どうしたら楽しんでもらえるかの工夫


個展をする前に「どうしたら楽しんでもらえるか」を自問してみるのは大事かもしれません。


これは『職業は専業画家』福井安紀(著)という本に書かれてあったことなのですが、画家の福井さんが個展で大切にしていることが5つあり、その一つが「お客さんは楽しんだか」というものです。


職業は専業画家: 無所属で全国的に活動している画家が、自立を目指す美術作家・アーティストに伝えたい、実践の記録と活動の方法
created by Rinker

絵は見る人がいてこそ完成する、そのとき思い浮かんだ言葉ですが楽しんでいただけたかどうかはとても大事なことだと思います。


私の場合は、どうしたら楽しんでもらえるか問いかけてみてやってみたことが、

  • 絵だけでなくグッズも販売すること
  • 写真撮影OKのパネルを壁に貼ること
  • 過去作品をのせた作品集を置くこと

この3つでした。

グッズは少なめで缶バッジやポストカード、マグカップなどを用意しました。

とくに缶バッジはお手頃価格で身につけることもできるので気軽に選んでくれる方も多かったです。


やってみてわかることがあるので実験感覚でいろいろ試してみるといいかもしれません。




福井安紀さんの本は画家活動で悩みがある方、いろんな方法を試してみたい方にぜひおすすめしたいです。

具体的には、自分の絵のファンになってもらうにはどうしたらいいのか、作品づくりの工夫や画廊選びのコツなど丁寧に教えてくれるのでとても勉強になります。







⑦ファンになってもらうことは超重要


個展をしてもなかなか人が来ないという場合はけっこうあるかと思います。


私も来てくれた人のほとんどが身内や知り合いの方ばかりで、全くの面識もなく絵が見たいからと来てくださった方は少なかったです。


やっぱり個展をする前にファンになってもらうことがとても大事なんだと実感しました。


どんなに絵を描いてもそれを知ってもらえないとなかなかファンにはなってもらえないからです。

まずはSNSでもなんでも多くの人に知ってもらうための発信をすることが大切だと思いました。








⑧集客力を身につけることの必要性


ファンになってもらうことと重なりますが、どんなに絵を描いても集客力がない状態だとなかなか人が集まらないし、見てもらえないんですよね。

なので絵の制作と同時に自分自身のこと、絵のことについての情報発信にも時間をかけていくことが必要があると改めて感じました。

とくに今は個人で発信しやすいツール(SNSやブログなど)がたくさんあるので自分に合った発信方法を選んでやっていこうと思っています。

画家活動で参考になるおすすめ本




ココミ
ココミ

画家活動って何をどうすればいいの?


私自身、絵描きを始めて間もないのでそんな疑問がたくさんありました。

そこで本当に読んでよかった本が記事内でも紹介しております『職業は専業画家』という本です。

職業は専業画家: 無所属で全国的に活動している画家が、自立を目指す美術作家・アーティストに伝えたい、実践の記録と活動の方法
created by Rinker

絵の制作、画材選び、自分でお客さんをつくるコツなど学びがたくさんありました。

今、制作活動などで悩んでいる方はぜひ手に取ってみてください。

タイトルとURLをコピーしました