他人の言葉に心が揺れやすい。傷つきやすい。
そんな方に向けて。
他人の一つ一つの言動を気にしてしまい、どうにも心が揺らぎやすい。
私自身そのことが悩みでした。
あまり気にしないでというのがなかなかできず、何日も引きずってしまうことが多々ありました。
そんなとき、ふと「苦痛を感じたらとことん向き合ってみるといい」という言葉を聴きました。
私はそのときイヤなことに向き合うなんてもっとつらくなりそうだと思いました。
でも、「どうしてそんなに気になるの?」と自分に質問するようになってから不思議と自分のことが少しずつみえてくるようになってきて向き合えば向き合うほど心がやすらいでいくのを感じたのです。
そこで今回は、不快や苦痛を感じたときの向き合い方についてお話していきたいと思います。
繊細な人は他人の言葉に影響されやすい?
HSP気質であったり、繊細な心を持つ人はきっと言葉への感受性が豊かなのだと思います。
言葉は言われて嬉しい言葉、悲しい言葉、なんだかざわざわする言葉などいろいろありますよね。
私はよく人の言葉に心が揺れ動くのを感じます。
それは心に響くものがあり、自分の中に吸収しやすいというプラスの面もあります。
自分にとってプラスの言葉であれば学びになりますが、ネガティブな言葉であるとずっと気にして気持ちがしばらく沈んだままでいることが多々ありました。
繊細な気質を持つ人は、自分の言葉はもちろん、他人の言葉にかなり心が揺れやすいのかなと思うのです。
なので、他人からこんなことを言われてどうにも落ち込んでしまい、いつまでも引きずってしまう。
そんなことが起こりやすいのかなと思うのです。
私は人の言葉を真に受けてスルーすることがなかなかできない人間でした。
でも、最近になって思うのはスルーしなくてもいいということです。
どうして繊細な人は「気にしない」ができないのか
「気にしないで」
人の言葉に左右されて心が揺らいでいるというのはなかなか落ち着かないものです。
しかし、繊細な心を持つ人にとってどうしても気になってしまうということにはなにかしら意味があると思うのです。
たとえば、だれかに「もう大人なのにまだ○○なんてダメでしょ」というようなことを言われたとします。
そこで自分はすごく傷ついてしまい、ずっとその言葉が頭から離れない。
そこで「気にするな」というのは学ぶ機会や本当の自分に気づく機会を逃してしまうことにもなるかもしれません。
なにか不快や苦痛を感じるということは、本当の自分に気づいてほしい、ここから何か学んでほしいという隠れた自分からの贈り物なんだと思うのです。
そこで不快や苦痛を感じたら「どうしてその言葉に傷ついたのか」「なぜその気持ちになったのか」「自分の中に思い込みや固定観念があるのではないか」「ここから何を学べるか」とこんな質問をしてみます。
すると、自分では見えていなかった隠れた劣等感があることに気づいたり、無意識の思い込みが自分を深く縛っていることがわかったりします。
ネガティブな気持ちをスルーするだけではなかなか気づけない部分だと思います。
イヤな気持ちになったときはむしろとことん自分と向き合うほうが未来がどんどんプラスになっていく。
そんなふうにネガティブ体験と向き合っていくと不快や苦痛といったものがわるいものではないと思えてきます。
不快や苦痛にとことん向き合う方法
ここからは不快や苦痛ととことん向き合う方法を紹介します。
①どうして?と自問する
誰かの発言にショックを受けたり、ムカッとしたときは自分自身にこう問いかけてみてください。
- どうしてその言葉が気になるの?
- なぜムカッとするの?
- なぜ傷ついたの?
このような質問をしていくと自分の内面が少しずつ見えてきます。
私は自分が傷つくのは傷つく言葉を言われたからだと思っていました。
しかし、それはちがうのかもしれません。
なぜなら同じ言葉を言われても全く気にならない人もいるし、感情的になる理由は人それぞれだからです。
質問して自分の内面を深掘りしながら静かに自分を知っていく。
その作業が心をラクにしてくれます。
Aと言う人もいれば、Bと言う人もいます。
自分はどうしたいのか、どんなことを大切にしていきたいのか。
この部分をいつも意識してみると自分軸で生きやすくなるのかなと思っています。
②自分独自の世界を確立する
自分にとっての幸せとはどんなものか。
自分が大事にしている価値観とはなにか。
このような自分独自の世界を作ることが大切です。
他人の言葉に傷ついたり、心が揺れやすいということは他人軸に沿った生き方をしている部分が少なからずあるからではないかと思うのです。
私自身、人から褒められると嬉しいけれど、何か注意を受けたりするだけでもガーンと落ち込んだりしていました。。
それは自分軸で生きていない、人からの評価を気にしすぎているということかもしれない。
ではどうしたら自分独自の世界を確立できるのでしょうか。
それには自分の世界に他人を存在させないというのがポイントかなと思います。
イメージは無人島に自分ひとりがいるような感じです。
つまりこの状況では他人にどう思われるかというのは全く気にならないということ。
その上で自分は本当はどうしたいか問いかけたり、自分にとっての幸せを考えてみるのです。
こんなふうに考えてみると自分は自分で他人は他人と思えてきます。
なので何か言われてしまっても深く傷ついたりしにくくなるのではないかと。
不快や苦痛を感じたら自分独自の世界をつくることを大切にするといいですね。
③自分はどうしたいのかを重視する
自分はどうしたいのか。
この問いかけは自分のままで生きるためにとても大事なものです。
人の幸せや生き方には正解がありません。
なので自分がどんな人間でいたいのか、どうなれば幸せなのか、どんな理想があるのか、というものはあなたの中にしかないものです。
不快なことや苦痛を感じたらそれはもしかしたら自分が「本当は○○したいけれど人の目が気になってできていない」というサインかもしれません。
○○すべきという固定観念や思い込みがあるために自分がくるしい思いをしているという場合もあるかもしれない。
私自身、どこかモヤモヤする、イヤな気持ちになるときは何かを我慢していたり、自分の気持ちより他人の希望に応えようとしているときが多かったです。
そんなときはまず「自分は今どうしたい?」と問いかけること。
これをしてみると自分の気持ちを理解しやすくなります。
さいごに
今回は、不快や苦痛に向き合うほど心がラクになっていくというお話をしてきました。
ネガティブな体験はできるだけさけたいし、イヤな気持ちになるのは気分のいいものではないですよね。
しかし、そんな心が沈みがちなことであるほど何かを学ぶことができたり、知らなかった自分の内面に気づくことができたりします。
「イヤなことは学びの機会」そんな視点で捉えてみるとどんな出来事もプラスになりやすいと思います。